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セミナーレポート

本ページでは2016年8月23〜25日に白鴎大学東キャンパスで催された「HAKUOHクリエイティブ・ラボ」の様子をレポートします。

8月23日「基調講演+アイドルライブを体験」

img_3673本セミナーは「白鴎大学で1万人のアイドルライブはできるのか?」を研究するのがテーマ。初日はまず白鴎大学経営学部長の藤井健教授による基調講演「アイドルと日本社会〜AKB48に始まるビジネスモデルとは」が行われました。
経営学部長でありながらアイドル文化にも造詣の深い藤井教授からは日本におけるアイドルの歴史を1970年代からAKB48、乃木坂46にいたるまで総括していただきました。

日本では根付いたアイドル文化が、諸外国で芽吹かなかった理由について、日本語の”カワイイ”と英語の”Cute/Pretty”に対する言語的な解釈の違いから仮説を立てられていた点はとても興味深かったです。

また、最後には「AKB48グローバル化の可能性」をテーマにお話いただき、グローバル化のキモは”カワイイと他分野の融合”にあるとし、グローバルな評価を受けたきゃりーぱみゅぱみゅ、BABYMETAL、JKT48、SHN48、けいおん、アイドルマスター、ラブライブなどを紹介していただきました。

img_3723続いて行われた基調講演は、電撃ネットワーク・ギュウゾウ氏による「ギュウ農フェスの作り方」。今回のセミナーが行われるきっかけにもなったアイドルイベント「ギュウ農フェス」を企画運営する上での”秘伝のタレ”をギュウゾウ氏が解説。

電撃ネットワークとして日本でデビューをし、国外でもライブ活動を行うようになった自らの芸能キャリアから…

「まぐれでも成功はするが、失敗には必然がある。」
「成功した人の自慢話よりも失敗した人、チャレンジした人の話の方がためになる」
「危ないことをやれば客が喜ぶ。じゃなく危ないことをやってもお客さんが喜ぶエンターテイメントがあるっていう発見が大事」

と、芸能・エンタメを生業としていくための姿勢やノウハウについて学生に対して熱っぽく語り、本セミナーのテーマである「白鴎大学で1万人のアイドルライブはできるのか?」についても

「トイレ問題がない」
「雨が降っても大丈夫」

といった学校ならではの設備的な優位性や「お金を出してプロにやってもらえば実現できてしまうが、そうではなく”人を育てる”ことからやりたい」とHAKUOH クリエイティブ・ラボが始まるきっかけとなったコンセプトについてもお話いただきました。

“できない”、”無理”と言われることが多かったギュウ農フェスをほぼ独力で運営してきたギュウゾウ氏ならではのトークセッションは学生の気持ちもしっかり掴んでいました。

img_3873昼休みを挟んだ午後は藤井学部長、ギュウゾウ氏、そしてアイドルグループ・デスラビッツの運営そしてメンバーとしても活動する通称”部長”こと神崎晃氏の3氏によるトークセッション(ちなみに部長は身長190cmはあろうかという大柄な男性、さらにフルアーマードのコスチュームで威圧感ありまくりですが、これでもれっきとしたアイドルグループのメンバーです)。学生から集めたアイドルやそのイベントに関する質問に、それぞれの立場から答えてもらいました。

主な質問内容は

「ギュウ農フェスがアイドルにこだわる理由」
「アイドルをブッキングする際に気をつけてること」
「イベントの警備について」
「アイドルイベントは儲かるのか?」
「フェスを行う上での成功とは?」
etc…

質疑の詳細は参加した学生のノウハウとして欲しいのでここでは明かしませんが、イベントの売り上げやギャラについて、トラブルが起きた際の対処方法など、イベントを運営する上でのより具体的な話も飛び交っていました。

img_3986そして初日の最後に行われたのは、アイドルグループ・デスラビッツによるライブと握手会体験。
参加者の中にはアイドル自体に馴染みがない人もいたので、実際のアイドルのライブとアイドルならではの風習(?)でもある握手会に参加してもらうことで”生”のアイドル体験をしてもらうことになりました。

えみ(望月愛実)、ゆず(大川柚)、かりん(安井夏鈴)の3人のメンバーに加え、先のトークセッションにも参加していた”部長”が再びステージに登場。代表曲でもある「なんで?」を含む3曲のミニライブを行いました。

また、このライブでは翌日の講義の素材となるために1曲目だけが動画撮影フリーに。学生たちは自分たちが撮影しやすい思い思いの場所に散らばり、デスラビッツのライブの様子を手持ちのスマホに収めていました。

img_4098そしてライブが終わった後は、デスラビッツ(部長も含む)との握手会。
アイドルとの握手会経験のある人にとっては見慣れた景色かもしれませんが、さっきまでステージで歌い踊っていたアイドルを目の前にして握手会初体験の学生は総じて皆興奮ぎみ。それまでのプログラムが座学中心だったこともあり、”お勉強モード”だったHAKUOH クリエイティブ・ラボがアイドルのイベントならではの”現場感”に一変していたのがとても印象的でした。

これまでの基調講演やトークセッションでも折に触れて出てきた議題「なぜアイドルなのか?」を解く鍵はこの握手会にある、と言えるかもしれません。(そしてその握手会には藤井学部長も参加していたことをここに留めておきたいと思います)

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8月24日「1万人を引きつけるプロモーションとは?(映像&メディア)」

2日目に行われたセミナーは、実際にイベントを行うことになった際どのようにしてそのイベントを知ってもらうか?プロモーションをするか?についての実践セミナーでした。

img_4148まず、最初に講義してくださったのは映像作家の二宮ユーキ氏。大森靖子やMaison book girlなど、女性アーティストやアイドルグループのライブ映像やPVを手がける二宮氏が映像制作のやり方についてパソコンを使ってデモンストレーション。
前日に学生が撮影したデスラビッツのライブ映像も使用しながらプロフェッショナルの現場でどのように映像作品が作られるかを学生たちに紹介していました。

また最新の事例として動画アプリ「SNOW(スノー)」の使い方や、パソコンがなくてもスマホで簡易的な映像制作ができるアプリ「Adobe Premiere」や「SnapMovie」についても話していただき、学生たちでもすぐに取りかかることができる映像の制作や映像を使ったプロモーションのノウハウについて講義されていました。

「一年前にはなかった」(二宮氏)という最新技術とスマホの普及によって、以前は専用機材がなければできなかった映像制作が思った以上に身近になっている現実に学生たちも大きな関心をよせていました。

続いての講義は音楽サイト【ガチ恋!】を運営する山田秀樹氏による”1万人の目を引きつける”ニュース見出しの付け方についての講義。こちらも前日に行われたデスラビッツのライブを題材にしたニュースタイトリング(見出し作り)の実践講座が行われました。

より多くの人にニュースを届けるために必要な見出し作りの種類に”SEO”を狙ったもの、”炎上(バズ)”を狙ったものの2タイプがあることを解説しながら、学生たちが考えたニュースタイトルをその場でメール送信してもらい発表するというリアルタイムな実践講義を行っていました。

またニュースタイトルの作り方だけでなく、ニュースをメディアに掲載してもらうためにはどうすればいいか?どこに送ればいいか?についての紹介もあり、より実践的な講義となりました。

8月25日 プレゼンテーション「白鴎ホールでアイドルライブを企画せよ」

HAKUOH クリエイティブ・ラボの最終日は学生たちによるプレゼンテーション。6つのチームに分けされた学生たちは、過去2日間の内容もふまえて「白鴎ホールでアイドルライブを企画せよ」をテーマにそれぞれの企画を作成してプレゼンテーションを行いました。

img_4192_2「栃木の名産をアイドルが販売」「献血カーを呼んで来場者に献血を促す」といったアイデアラッシュを提案した”チーム眼力”。

学内の見取り図を使ってより具体的なイベントのシミュレーションを行った”チーム実家”。

「白鴎大学発のアイドル・KAMOMEシスターズを作ってフェスの主役になってもらう」という新たな着眼点を見出した”チーム第一子”。

ゆるキャラやアイドルなど栃木に縁のある出演者を招いたイベントを提案した”チーム右”。

「大学の知名度を上げる」というコンセプトのもと嵐のワンマンライブを開催するという仰天アイデアを出した”チーム課題C”。

オフィシャルサイト制作、チケット販売方法、イベント当日の交通・宿泊・騒音・タイムテーブル作りetc…トラブル回避を主眼においた内容を細かくまとめた”チームとびっこ”。

セミナーの2日間+αという限られた時間ながら各チーム様々な視点からのアイデアが発表されました。

各チームが行ったプレゼンテーションはギュウゾウ氏を中心となって運営スタッフで協議と評価を行い、審査結果を発表。最優秀賞は保留となったものの、”そのまま実際のイベントにも使えるのでは?”と高い評価を得たちーむとびっこのアイデアが「現実派は必要だぞ賞」を、そして大学発のアイドルを作るというアイデアの奇抜さが目立ったチーム第一子のアイデアが「ピックアップアイデア賞」を受賞しました。

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